敷金診断士とは?
敷金診断士とは、不動産賃貸の終了時の退去立ち合いや敷金・保証金の返還のトラブルの解決を図る専門家として、特定非営利活動法人日本住宅性能検査協会が認定する民間資格です。
敷金には原状回復のための費用も含まれていますが、貸主と借主のどちらが原状回復費用を出さないといけないかは曖昧です。本当は借主が払わなくていい費用まで請求され、トラブルになるケースが多くあるのが現状です。
今現在、消費敷生活センターに多く相談が寄せられる敷金のトラブルを回避すべく、敷金診断士は、原状回復費用の査定をして、借主が払わなくていい費用、払わないといけない費用を計算して適正な金額での敷金を返還してもらうようにします。
敷金診断士の診断書を提示することにより、貸主に納得してもらえるといったことが多く、近頃は敷金が大幅に返還されるケースも増えてきているようです。
※「敷金診断士」は法務大臣認証ADR期間である(一社不動産仲裁機構)の実施するADRの調停人基礎資格の認定を受けています。敷金診断士の資格保有者の方は、「ADR 調停人研修」を受講することで、ADR 調停人となることができ、敷金トラブルに関するADR 業務を実施することができます。
試験の内容・試験日程・受験料
敷金診断士試験は、7割の正答をもって合格と判断します。
2020・2021年 | 申込日程 | 試験日程 |
6月試験 | 2020年5月1日(金)~2020年6月11日(木) | 2020年6月1日(月)~2020年6月14日(日) |
9月試験 | 2020年7月1日(水)~2020年9月11日(金) | 2020年9月1日(火)~2020年9月14日(月) |
12月試験 | 2020年10月1日(木)~2020年12月11日(金) | 2020年12月1日(火)~2020年12月14日(土) |
3月試験 | 2021年1月4日(月)~2021年3月11日(木) | 2021年3月1日(月)~2021年3月14日(日) |
試験時間:1時間30分
受験資格:誰でも受験できます。年齢、性別、学歴等に制限はありません。
受験料:7,800円
会場:全国約200ヵ所のCBT試験(※)会場にて実施の予定です。※CBT試験とは: ネットワーク化された全国200会場を超えるテストセンターにて、コンピューターを使用し実施する試験です。
試験科目:CBT四肢択一式50問90分
【法令系科目】
民法、借地借家法、消費者契約法、区分所有法、宅建業法、品確法、民事訴訟法、標準賃貸契約書、その他建物賃貸に関わる法令及び判例
【建築系科目】
建築物の構造及び概要、建築物に使用されている主な材料の概要、建築物の部位の名称等、建築設備の概要、建築物の維持保全に関する知識及びその関係法令、建築物の劣化、修繕工事の内容及びその実施の手続きに関する事項
筆記試験に合格すると、敷金診断業務において業務上必要となる知識を習得するための講習を受講します。実施時間・方法等については、試験合格者に別途案内があります。
敷金診断士試験を受ける方へ
賃貸需要がますます高まる中、不動産賃貸における敷金・保証金を巡るトラブルは今後も増加すると思われます。今後さらにトラブルが増えるということは、敷金診断士の需要もますます増えて、敷金の専門家である敷金診断士として活躍の場が益々広がると予想されます。
退去時の正当な原状回復費用が分かることによって賃貸物件の入居者から深く感謝されるだけでなく、不動産オーナーからも厚い信頼を寄せられることでしょう。
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