今回は、司法書士試験の勉強に有用な択一式問題の過去問題集を紹介します。
司法書士試験に合格するには、過去問を解くことは必須の勉強になります。中にはテキストを読んだだけで合格したという人もいらっしゃるでしょうが、そういった人はごく僅かでしょう。大抵の合格者は、過去に出題された問題は完璧に解答できるように、何度も繰り返し過去問を解いて本試験に臨んでいます。
過去問の攻略が司法書士試験の合格に繋がるので、過去問題集選びがとても重要になってきます。司法書士試験の過去問題集は、市販のもので大変良いモノが手に入ります。数ある過去問題集の中から、私がお薦めしたい3つの択一式問題の過去問題集をご紹介します。
LEC 合格ゾーン
『合格ゾーン』をお薦めしたい1番の理由は、問題の収録量がダントツに多いことです。
司法書士試験に合格するには、基礎問題は必ず正解して得点しなければいけません。しかし、基礎問題を正解するだけでは合格点には届きません。基本の知識をベースにした応用問題も得点した上で、初めて合格点に届きます。
応用問題を得点するには、過去問で応用問題に触れ、正解できるように訓練する必要があります。『合格ゾーン』は、過去32年分(※)の過去問が収録されています。『合格ゾーン』に収録されている過去問を繰り返し解くことで、過去に出題された様々な問われ方や出題形式に対応できるようになり、基礎問題はもちろん、応用問題も解けるようになります。
(※)民法の場合。科目によって収録年度に多少の違いがあります。
『合格ゾーン』には、問題ごとに重要度のランク付けがされています。Cランクの問題は、思い切って捨ててしまっても良いと思います。また、法改正により問題として成立しなくなっている肢は問題から削除されていますので、不必要に問題を解いてしまうようなことはありません。
野球で言う”千本ノック的”な勉強を好む受験生にお薦めします。
2021年版 司法書士 合格ゾーン 択一式過去問題集 1 民法[上] (司法書士合格ゾーンシリーズ)
山本浩司のautoma system オートマ過去問
『司法書士 山本浩司のautoma system オートマ過去問』は、『オートマ』という略称で受験生に支持されている本です。
『オートマ』は、基礎だけを完璧にして合格を勝ち取るコンセプトで編集されています。収録されている過去問の量は少なく、合格に必要だと思われる基礎問題だけに限定されています。基礎を徹底することで、応用問題へも対応出来る力を養えるように作られています。
また、『オートマ』は、他の2つの過去問題集と違って、肢別の問題集です。肢別の問題集とは、1問5肢で構成されている問題を肢レベルで分解し、出題年度は関係なくテーマごとに関連する肢だけを集めた問題集です。
肢別問題集の良いところは、1肢ごとに正誤を判断しないといけないので、組み合わせの消去法で解答することは出来ないところです。1肢1肢丁寧に考えないと解答できないので、肢ごとの本当の理解度を知ることができます。
また、『オートマ』の問題に対する解説は、とてもシンプルです。長々と解説するのではなく、必要十分なポイントだけが簡潔に書かれています。
『オートマ』は収録量が少ないので、短期間で繰り返し問題を解くことが出来ます。基礎を徹底し、過去問を高速回転させて理解を促し、記憶を定着させて本試験に臨みたいという受験生にお薦めします。
司法書士 山本浩司のautoma system オートマ過去問 (1) 民法(1) 2021年度 (W(WASEDA)セミナー 司法書士)
伊藤塾セレクション
『伊藤塾セレクション』は、伊藤塾から出版されている過去問題集です。
『伊藤塾セレクション』には、近年の過去問題から今後も出題される可能性のある問題だけをピックアップして収録されています。全4冊に、全ての科目が収まっています。また、伊藤塾がオリジナルで作成した問題を収録することで、掲載されなかった問題の中の重要な肢の知識を取りこぼすことが無いように工夫されています。
過去問を解く際には、正誤だけを判断して終わりではなく、間違った問題や迷った問題は、次に解いた時にはスムーズに解けるように、完璧に理解する必要があります。そのためには、「なぜそうなるのか」が分かる解説を読むことが、本質的な理解を促す一助になります。
『伊藤塾セレクション』は、基礎を重視し、解説の分かりやすさに過去問題集選びのポイントを置く受験生にお薦めです。
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