2018年11月30日、行政書士試験研究センターホームページ上で、問題56が没問になったことが発表されました。
行政書士試験研究センターの発表によると、問題56について、選択肢の表現が適切ではなかったために、受験者全員の解答を正解として採点するとされています。
受験者の皆様へ
平成30年度行政書士試験の一般知識・択一式「問題56」については、妥当でないものを一つ選ばせるところ、選択肢1、選択肢4及び選択肢5の表現が的確でないおそれがあり、複数の正答が考えられることが判明いたしました。
このため、受験者全員の解答を正解として採点することといたしました。
試験問題に誤りがありましたことを心からお詫び申し上げます。平成30年11月30日
一般財団法人行政書士試験研究センター
理事長 磯部 力(引用:『行政書士試験研究センター』)
問題56については、本試験の終了後から、各予備校や受験生の間では、複数解の予想解答がされていました。
今回の発表により、問題56については、いわゆる”没問”になることが確定しました。
全員が正解になることにより、一般知識の足切を回避することが出来た受験生もいると思います。
しかし、没問となったこの問題に惑わされて問題を解くリズムを崩してしまった受験もいることでしょう。試験に合格することを目指して受験勉強に専念し、これまで色々なことを我慢したり、不安な気持ちと闘いながら試験に臨んだ受験生の気持ちを考えると、とても憤りを感じます。
没問になったことにより4点分が受験者全員に加算されるからといって、記述の採点基準を厳しめに設定するなどの採点調整をすることだけは、絶対にやめて頂きたいです。
昨年平成29年度の行政書士試験では、受験生の答案を紛失する事件が起こりました。徳島大学で受験した受験生2名の答案用紙が、行政書士試験研究センターの不祥事により紛失され、当該2名については再試験が実施されたという事件です。
心血注いでこの日のために頑張ってきた受験生の答案を紛失するとは、どういうことなんでしょう…。受験生は本試験当日にピークを持ってくるように、何カ月も前からスケジュールを立てて試験日を迎えているはずです。謝罪をしても再試験を実施しても、答案紛失をした事実は許されるものではありません。
受験生が安心して受験できるように、今後はこのようなことがないよう、十分な事前確認や実施体制の見直しをして頂きたいものです。
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