民法条文解説・語呂合わせ

【民法13条1項・3項語呂】ゴロ合わせで覚える保佐人の同意等を要する行為(わかりやすい条文解説)

語呂合わせで覚える 保佐人の同意等を要する行為

今回は、民法13条1項、3項の保佐人の同意等を要する行為についてのゴロ合わせを紹介します。

被保佐人と、保佐人の同意等を要する13条1項列挙行為

『精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分で、家庭裁判所から保佐開始の審判をうけた者』のことを、被保佐人といいます。

”被”という漢字には、「~される」という意味がありますね。被保佐人とは「保佐される人」という意味です。被保佐人を保佐する人を保佐人と言います。

保佐人は成年被後見人と違って、事理を弁識する能力を欠くわけではなく、著しく不十分な状態にあります。よって、重要な法律行為に限って保佐人の同意が必要となり、その他の法律行為は保佐人の同意なくすることができます。

こんぶ先生
こんぶ先生
ここで復習です。成年後見人には同意権はありましたか?
ワカメちゃん
ワカメちゃん
ありません。成年被後見人は事理弁識能力を欠く状況にあるので、同意権を与えて法律行為をさせるのは危なっかしいからです。

被保佐人は、原則として単独で法律行為ができますが、民法13条1項の列挙行為については、保佐人の同意又は同意に代わる裁判所の許可が必要とされています。

こんぶ先生
こんぶ先生
同意等が必要な行為は、以下になります。

本を領収し、又は利用すること。(13条1項1号)

のりお
のりお
元本を領収するのは、貸したお金が返ってくるのだから、被保佐人に不利益にはならないんじゃないか?

こんぶ先生
こんぶ先生
元本を領収すると債権が消滅しますね。そうすると、貰えるはずだった利息が貰えなくなるので、被保佐人に不利益を及ぼすことになります。

財又は保証をすること。(13条1項2号)

借財には、金銭債務の消滅時効の放棄も含まれます。

こんぶ先生
こんぶ先生
何故だか分かりますか?
ワカメちゃん
ワカメちゃん
消滅時効の放棄をすることは、新たな借金をしたのと同じことになるからです。

こんぶ先生
こんぶ先生
そうですね。

同様に、消滅時効完成(※)の債務承認も借財に含まれます。消滅時効が完成した後に債務承認をしてしまうと、払わなくて良くなった借金を払う必要が出てくるので、被保佐人に不利益ですね。

※これに対して、消滅時効完成の債務承認は、被保佐人が単独でできることも合わせて押さえておきましょう。

動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。(13条1項3号)

こんぶ先生
こんぶ先生
その他の重要な財産には、どのようなものがありますか?
のりお
のりお
自動車、債権、有価証券等があります。

訟行為をすること。(13条1項4号)

訴訟行為は、原告として訴訟行為をすることを意味します。これに対して、被告として訴訟行為をすること(=応訴)は、ここでいう訴訟行為には含まれません。

こんぶ先生
こんぶ先生
なぜでしょうか?
ワカメちゃん
ワカメちゃん
相手方(原告)保護のためです。応訴に同意等を要するとすると、原告が自由に訴訟提起が出来なくなり、訴訟に支障をきたすからです。

与、和解又は仲裁合意をすること。(13条1項5号)

のりお
のりお
贈与はモノをあげるのだから被保佐人に不利益になるのは分かるけど、和解は仲直りするんだから、別に同意等がなくてもよさそうだけど?

こんぶ先生
こんぶ先生
和解条項の中に、被保佐人にとって不利益な定めがされる可能性がありますので、保佐人の同意等が必要です。

続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。(13条1項6号)

ワカメちゃん
ワカメちゃん
相続の承認は、被相続人の財産を貰えるのですから、被保佐人にとってなんら不利益ではないのではないでしょうか?

こんぶ先生
こんぶ先生
相続は、被相続人の財産を一切合切承継するのでしたね。ということは、被相続人の負債も相続するということです。もし被相続人が借金まみれで亡くなくなった場合に、相続人である被保佐人が単純承認してしまうのは、とても危険ですね。

与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。(13条1項7号)

のりお
のりお
贈与の申し込みの拒絶や遺贈を放棄するのは、貰えるものを拒否して貰えなくなってしまうのだから、被保佐人に不利益だな。

こんぶ先生
こんぶ先生
そうですね。負担付贈与や負担付遺贈とは、例えば固定資産税を払わなければならない土地を貰うことですね。

築、改築、増築又は大修繕をすること。(13条1項8号)

ワカメちゃん
ワカメちゃん
建物に関することは、高額なお金が絡んでくるから保佐人の同意等が必要ですね。

こんぶ先生
こんぶ先生
そうですね。この条文の意味は、これらの請負契約を締結することを意味します。(被保佐人が自らトンカチで家を建てたり修繕したりすることではありません。)

602条に定める期間を超える賃貸借をすること。(13条1項9号)

いわゆる『長期賃貸借』を契約することです。これに対して、民法602条で定めた期間を超えない『短期賃貸借』の契約は、被保佐人が単独ですることができます。『短期賃貸借』の契約期間は、山林10年土地5年建物3年動産6カ月を超えない期間です。

参考:民法602条 処分につき行為能力の制限を受けた者又は処分の権限を有しない者が賃貸借をする場合には、次の各号に掲げる賃貸借は、それぞれ当該各号に定める期間を超えることができない。①樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃貸借 年 ②前号に掲げる賃貸借以外の土地の賃貸借 年 ③建物の賃貸借 年 ④動産の賃貸借 箇月

ワカメちゃん
ワカメちゃん
『短期賃貸借』の契約期間は、「トー ゴー サン ロク (10 5 3 6)」というゴロ合わせがありましたね。
こんぶ先生
こんぶ先生
ここまでで、保佐人の同意等を要する行為を解説しました。ここからは、保佐人の同意等を要する行為をゴロ合わせで一気に覚えてしまいましょう!

ゴロ合わせ(ガン シャク フ ソ ゾウ ソウ ゾウ シン ロク)

まずはこちらの動画ファイルの音声を聞いてみてください。

「ガン シャク フ ソ ゾウ ソウ ゾウ シン ロク

(元 借 不 訴 贈 相 贈 新 6)」

こんぶ先生
こんぶ先生
先に解説した13条1項列挙行為の頭文字をとったゴロ合わせです。何度も繰り返し読み上げて、覚えてくださいね!

おまけ

こんぶ先生
こんぶ先生
『短期賃貸借』の契約期間(山林10年土地5年建物3年動産6カ月)のゴロ合わせの動画も載せておきますので、活用してくださいね。

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