このページでは、司法書士筆記試験に合格されたあとに実施される口述試験について解説します。
口述試験概要
筆記試験の合格者には、口述試験が実施されます。試験会場は管区法務局ごとに、それぞれの局が指定した場所で行われます。
口述試験受験票が届かない方は、早急に当該法務局の総務課まで問い合わせてください。
試験は、午前と午後に分かれて実施されます。自分が午前か午後かどちらの時間かは受験票に記載されています。午前と午後では問題の内容が変わります。
試験を受ける順番は、くじびきで決めます。最後の方の順番になった人は、数時間待たされることになります。待機時間に勉強することができますので、口述試験用のレジュメ等を持参することをお勧めします。
口述試験は、遅刻せずに出席し、試験官と対話が出来れば落ちることはないと言われていますが、油断は禁物です。机上で問題を解くのとは違って、口頭で質問に答えるのは、思っている以上に難しいものです。試験までに不動産登記法・商業登記法・司法書士法をしっかりと復習して臨むようにしましょう。
不動産登記法・商業登記法
不動産登記法と商業登記法に関しては、出題範囲が全分野に渡り広範になるため、筆記試験の合格発表後からテキスト等を読み返して全ての論点を覚えて試験に臨むのは難しいのが現実です。
予備校で配布されている口述試験対策のレジュメや、筆記試験用の直前期用の過去問や1問1答の問題集等で、最低限、重要論点は押さえておくようにしましょう。
司法書士法対策動画
司法書士法は、不動産登記法や商業登記法に比較して、毎年同じ内容の質問がされます。特に、司法書士法の第1条(司法書士の使命)と、第2条(職責)については、毎年のように質問されます。条文を暗記して、滞りなく答えられるようにしましょう。
口述試験 対策模試
LEC東京リーガルマインド
※以下は2020年度の情報です。
試験官とのマンツーマンの15分間の口頭試問を行ったあと、フィードバックが5分間あります。口述模試に申し込んだ方には、口述試験対策冊子が貰えます。全国で実施されています。受験料は2000円です。
Wセミナー
※以下は2020年度の情報です。
Wセミナーの受講生は、無料で受験することができます。(※一定の条件がありますので、詳細はWセミナーのホームページでご確認ください。)模試を受けることが出来ない方は、口述試験対策レジュメのみを購入することもできます。
伊藤塾
※以下は2019年度の情報です。
伊藤塾の口述模試は、無料で受験することができます。(2019年度司法書士筆記試験に合格した方、伊藤塾司法書士試験科の有料講座を受講されたことのある方、合格体験記の執筆やアンケートにご協力いただける方に限ります。)電話での試験も実施していますので、場所や時間の関係で校舎に行けない方は、電話での試験を是非ご検討ください。
辰已法律研究所
※以下は2019年度の情報です。
辰巳法律研究所の口述模試は、合格体験記や講座推薦文執筆の義務付けはされておらず、無料で受験することができます。参加者特典として「口述試験に関する一般的注意事項(受験の手引き)」「本試験再現付問答集(過去問集)」「簡裁訴訟代理等能力認定考査対象の書籍割引券」が貰えます。
おわりに
口述試験は、筆記試験と違って、全ての論点を正確に答えることが出来なくても、まず落ちることはありません。答えが分からない場合は、試験官が正解へ誘導してくれるような助け舟を出してくれることもあります。
もし分からない場合は、黙り込んでしまうのではなく、素直に「分かりません。」「忘れました。」「もう一度お願いします。」と答えましょう。
口述試験は、①予備校が配布している口述試験対策マニュアルをしっかり読み込むこと、②重要論点に絞った筆記試験用の過去問や問題集を解くこと、③予備校の模試を受けて本番のシミュレーションをすることで十分に対策ができます。最後のひとふんばり、頑張って下さいね!