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民法条文解説・語呂合わせ

【民法643条】委任契約(わかりやすい条文解説)

委任契約643条:民法条文解説

今回は、民法643条「委任契約」についてです。

こんぶ先生
こんぶ先生
委任は、どのようにして成立しますか?
ワカメちゃん
ワカメちゃん
委任は、一方(委任者)が何かの法律行為をお願いし、相手方(受任者)が承諾すると成立します。
こんぶ先生
こんぶ先生
そうですね。

委任は、原則は、無償・片務(当事者の一方のみに債務がある)・諾成(物の引き渡しを必要としない)・不要式の契約です。ただし、特約で委任者が受任者に報酬を支払うとした時は、有償・双務契約になります。

※有償の場合は、後払いが原則です。委任の事務処理と報酬の支払いは同時履行の関係にはありません。

こんぶ先生
こんぶ先生
それでは条文を見てみましょう。

民法643条 委任契約

第643条 委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

委任契約は信頼関係を基礎としますから、受任者は依頼された事項について善管注意義務があります。

こんぶ先生
こんぶ先生
無償でも善管注意義務はありますか?
のり男
のり男
はい。善管注意義務は、委任契約が有償であるか無償であるかを問いません。
こんぶ先生
こんぶ先生
そうですね。比較すべきは、寄託契約との違いですね。有償の寄託契約は善管注意義務を負いますが、無償の寄託契約は責任が軽減されて自己の財物に対するのと同一の注意義務を負います。

受任者の義務

その他、受任者には以下の義務があります。

  • 報告義務(委任者に報告を求められたら、受任者はいつでも状況を報告しないといけない)
  • 引渡義務(受任者が受け取った金銭や果実、権利は委任者に移転しなければならない)
  • 金銭消費の特則(受任者が委任者に引き渡さないといけない金銭を消費した場合は、消費した以後の利息をつけて委任者に返さないといけない。もし委任者に損害があれば、損害賠償責任を負う。)

委任者の義務

委任者には以下の義務があります。

  • 費用前払義務(受任者に請求された必要な費用は、前払いする必要がある)
  • 立替費用、利息償還義務(受任者が立て替えて支出した必要な費用は、委任者にその費用と利息の償還を請求できる)
  • 債務弁済義務(受任者が負担した債務を委任者に弁済するよう請求できる[代弁済請求権]。その債務が弁済期にない時は相当担保の提供を要求できる。代弁済請求権は委任者の持つ債権と相殺は不可。)
  • 損害賠償義務(受任者が無過失で損害を受けた時は、委任者に損害賠償を請求できる。委任者は無過失責任。)

委任の終了

委任契約は、受任者の仕事が終了する前はいつでも委任契約を解除することができます。

ワカメちゃん
ワカメちゃん
信頼関係が破綻した場合は、無理に委任契約を続ける必要はないですもんね。
ワカメちゃん
ワカメちゃん
そうですね。

ただし、受任者が仕事をやりかけた時期に解除する等、一方の当事者に不利な時期に解除した場合は、やむを得ない事由がない限り、その当事者は相手方の損害を賠償しなければなりません。

のり男
のり男
他には、委任者の死亡、破産、受任者の死亡、破産、後見開始でも委任は終了するんだよな。

穴埋め条文問題

第643条 委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に( ① )し、相手方がこれを( ② )することによって、その効力を生ずる


①委託 ②承諾

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