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今回の「のり男の合格体験記紹介」は、アルバイトをしながら2回の挑戦で宅建士に合格されたマリモさん(仮名)の合格体験記です。
マリモさん(20歳)は、フリーターで、平日フルタイムでお仕事をしながら、宅建士を目指し、一度目は不合格となりましたが、諦めずに勉強を続け、2回目で合格されました。
以下、マリモさんのインタビュー記事です。
宅建士試験を目指したきっかけ
高校を半年で辞めた私は、16歳からアルバイトをしながらメイクアップアーティストを目指して専門学校に通っていました。その後2年間、メイクの専門学校は何とか卒業はしましたが、結局メイクの仕事に就くことはないまま、どこにも就職出来ないでいました。
接客業や、工場など、いろんな仕事を転々とし、フリーターとして働きながらも、いつも頭の中で、『自分には学歴も無い、資格も無い、手に職をつけようと通った専門学校も、結局生かすことは出来ずに、ただバイトだけして、こんな人生で本当に良いのだろうか。』と考える毎日が続いていました。
そんな時、たまたま『宅建士』という資格があることを知ったのです。18歳の時でした。(当時は『宅地建物取引主任者』と呼ばれていました)その宅建士の試験に挑戦しようと思った受けたきっかけは、次の年度(平成8年)から、宅建士の受験資格が学歴不問となり、誰でも受けられるようになる!ということを耳にしたからです。
1965年(昭和40年)から1995年(平成7年)まで宅建士の受験資格は、高等学校卒業以上、若しくは宅地建物の取引に関し2年以上の実務経験を有する者等、という受験資格の制限がありました。その受験資格が平成8年から学歴・年齢・性別・経験を問わず、誰でも受けることが出来るようになったのです。
法律の勉強なんかしたことないけど、そもそも頭も良くないけど、頑張れば国家資格が取れるかもしれない!そして資格が取れれば、ちゃんとした職に就けるし、もう少し自分に自信が持てるようになるかも!と思いました。
合格までの道のり
初めて受けた宅建士の試験は19歳の時でした。バイトしながら独学で1年間、自分なりには一生懸命勉強しましたが、不合格となってしまいました。
1年目の試験結果・・・・28点で不合格。4点足りませんでした。
平成8年(1996年)宅建試験
合格率=14.7%
合格基準点=32点
悔しくてワンワン泣きました。心が折れかけて、もう辞めたくなりましたが、ここで辞めてしまったら、これまでの1年が無駄になるし、どうしても資格を取って道を切り開きたかった。あともう1年頑張ろう、次は絶対に合格してやる!と心に決めました。
友達と遊ぶのもテレビを見るのも、合格するまではお預けにし、空いた時間はすべて勉強に費やすことを決意しました。宅建業法と民法からの出題数が圧倒的に多いので、主に宅建業法と民法を重点的に勉強することにしました。ちょっとでも点数を稼ぐためです。逆に自分が極端に苦手な税金の問題などは、さらっと流す程度にし、あまり時間をかけて勉強することはしませんでした。
2年目の平成9年、38点でみごと合格しました。
平成9年(1997年)宅建試験
合格基準点=34点
合格率=14.1%
独学を選んだ理由
学校へ行くという選択肢は、はなから私にはありませんでした。フルタイムでバイトしていたので時間がないという事と、そもそもスクールに通うお金も無いというのが理由です。模試すら受けに行く事はしませんでした。
使用したテキスト
宅建士は人気の資格なので沢山の種類の参考書があります。まずは自分にとってコレだ!というお気に入りの一冊を探すことから始めました。
私は法律をかじったこともないド素人ですので、どれだけ分厚くてもいいから、とにかく詳しく、出来るだけわかりやすく、イメージしやすいように図解を交えながら説明をしてくれている参考書を選びました。
持ち歩き用に、コンパクトなポケットタイプの参考書も購入しました。いつでもバッグに入れて持ち歩き、ちょっとした空き時間にでも勉強ができるようにです。
使用した問題集
まず最初に項目別の問題集を購入しました。ジャンルごとに問題がまとまっているので、苦手なところを集中的に復習できます。それから過去10年分が掲載された過去問題集を買ってひたすらやりこみました。
10月の本試験が近づいてきた段階で予想問題集を購入し、実際の試験さながら、2時間で50問解けるよう、本試験の感覚を掴む訓練を毎日しました。
勉強時間・勉強場所
平日は働いていたので、バイトを終えてから自宅で勉強していました。晩御飯とお風呂以外の時間はすべて勉強に費やし、バイトでどれだけ疲れて帰ってきても、最低2時間は勉強しようと決めて毎日コツコツ取り組んでいました。
バイトが休みの日も遊びに出かけることなく、出来るだけ勉強するようにしました。
大変だったこと
テキストの中身は、今まで聞いたことも、見たこともない法律用語ばかりで、非常に戸惑ったのですが、今思うと逆にそれが良かったのかもしれません。学校の勉強は嫌いで苦手意識があり、どうしても拒否反応が出てしまいますが、今まで習ったことのない法律用語は、不思議とすんなり受け入れることが出来たような気がします。
重い参考書を手に取り、初めて読んだ時のことは今でも忘れません。一回目はあんまり意味がわからない(笑)二回目、なんとなく全体が掴めたような気がする・・・。三回目読んだときには、ジャンルごとに区切って読むようにし、項目ごとに問題集も解きました。一通りそれが終わったら、過去問に取り掛かりました。
毎日、繰り返し何度も過去問を解きました。慣れてきたら時間を計って、50問を2時間で解けるように訓練しました。試験の10月が近づいてきたら予想問題集を買って、本番さながらに50問を解いていく感覚を自分なりに掴んで、本試験に備えました。
間違えたところは参考書をもう一度見直したり、読んだだけでは覚えられない所はノートに書きだしてみたり、と、このような感じで、学生の時でもこんな勉強したことないというぐらい、頑張って勉強に取り組んだ一年でした。バイトを掛け持ちしたりしていたので、バイトと勉強との両立は大変でしたが、とにかく一生懸命頑張りました。
試験の直前や当日は、どんな感じ?
試験当日はとても緊張していました。一生懸命勉強をしたとはいえ、自信があまりなかったというのもありますし、試験を受けるといった事を人生であまり経験していなかったから、会場の独特の雰囲気に飲まれていたような気がします。
合格発表の時は、どんな感じ?
人生でこんなに嬉しいと思ったことはないというぐらい、自分にとっては喜びの瞬間でした。1年前の悔し泣きとは一転、思わずうれし泣きしました。
これからはテレビを好きなだけ観たり、遊びに出かけることが出来るんだ!と、呪縛から解き放たれた気分でもありました。
家族はまさか受かるとは思っていなかったようで、とても驚いていました。
これから宅建士試験の合格を目指す方へ
何度失敗を重ねても、諦めずに続けること、そして歩幅は狭くても、一歩ずつ前進することがとても大切なんだと思います。資格取得後の自分をいつもイメージしてモチベーションを維持し、前向きな姿勢でコツコツ知識を積み重ねていけば、いつか必ず合格までたどり着けるはずです。
インタビューを終えて
今回は高校を中退し、フリーターで宅建士試験に合格したマリモさんの合格体験記を紹介しました。のり男の合格体験記シリーズでは、これからも色々な立場で資格試験に合格した方の体験記を紹介していきます。楽しみにしていて下さいね!
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