平成29年過去問

宅H29[問7](2) 請負契約

宅建士:平成29年度 過去問

請負契約が注文者の責めに帰すべき事由によって中途で終了した場合、請負人は、残債務を免れるとともに、注文者に請負代金全額を請求できるが、自己の債務を免れたことによる利益を注文者に償還しなければならない。


〈正解〉

〇 正しい

〈参考条文〉

【民法536条2項】債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。この場合において、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。

〈判例〉

請負契約において、仕事が完成しない間に、注文者の責に帰すべき事由によりその完成が不能となった場合には、請負人は、自己の残債務を免れるが、民法536条2項によって、注文者に請負代金全額を請求することができ、ただ、自己の債務を免れたことによる利益を注文者に償還すべき義務を負う。

ワカメちゃん
ワカメちゃん
注文者側の責めに帰すべき事由によって、契約解除になった場合の危険負担についての問題ですね。
のり男
のり男
お風呂のリフォームを工事業者に100万円で依頼したとして、工事が半分くらいまで進んだころ、注文者の一方的な理由で契約を解除されてしまった場合、工事費用や、残りの工事はどうなるんだろう??
こんぶ先生
こんぶ先生
その場合、工事業者は費用の全額(100万円)を請求出来る、というのが判例の考えです。さらに、残りの工事を完了する義務も免れます。

ですが、もし今回の工事で使うはずだった材料を、他の現場で使うことが出来た場合、それによる利益を得たのならば、その利益を注文者に償還しなければいけません。

のり男
のり男
なるほど…。余った材料を他で利用して、それでもし利益が出たのなら、注文者にそれを返してあげるっていうのは当然だと思うぜ!
2020年改正民法ではこうなる!

民法第536条第2項(改正後)
債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、*債権者は、反対給付の履行を拒むことができない。この場合において、債務者は、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。

改正前⇒債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。(債務者は代金を受け取る権利がありますよ!という内容)
改正後⇒*債権者は反対給付の履行を拒むことができない(『お金を払ってください』と要求されたら拒むことは出来ないですよ!という内容)この条文に関していえば、改正後は債権者にとって、より厳しい内容といえるでしょう。




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